花粉症の季節です
2022年度も当院では
花粉観測機を設置し、リアルタイムに四国中央市の花粉の飛散状況をモニターしながら、花粉症患者さまの治療を行います。
四国中央市の花粉飛散情報 2022ー日本気象協会
新型コロナウイルス感染が続く中、花粉症による鼻みずやせき、のどの症状が加わりますと、
両者の区別をつけることが難しく、待合室や診察の場面で感染するリスクもあるため、
当院では、患者さま同士の接触をできる限り避け、院内感染を防ぐ取り組みを行いながら花粉症治療を行っております。
毎年、花粉症にお悩みの方はご相談ください。
当院の新型コロナウイルス感染対策について
子どもだけでなく、大人の方の相談にも応じていますので、お気軽にご相談ください。
経口減感作療法(舌下免疫療法)をご希望の方は、治療の際にあわせてご相談ください。
アレルギー患者さまの経口減感作療法(舌下免疫療法)を行っております。
田舎の花粉と都会の花粉
都市部の空気には、山間部の空気とは異なり、自動車排ガス、土壌粒子(黄砂など)、PM2.5、金属粒子、芳香族炭化水素など大気汚染物質が多く含まれています。地面の大半がコンクリートやアスファルトに覆われている場所では、花粉が何度も空中に舞い上がるなど、大気汚染物質とくっつきやすい条件がそろっています。 山間部で発生した花粉は、移動の際にさまざまな大気汚染物質と合体したり変性しながら移動します(アジュバント物質)。人体の内部にこれが吸引されますと、花粉単独の時より体内の免疫反応がさらに高められ、より強く身体が過剰に反応することが言われるようになりました(アジュバント効果)。 まだ不明な点も多いのですが、このアジュバント作用が近年の花粉症患者さんの増加に関わっているのではないかとも言われています。
花粉症とは、花粉が原因となるアレルギー性疾患の総称です。近年では日本人の4人に1人は発症するというデータもあります。 症状が出てくるカラダの場所や症状の強さには個人差があります。 我が国で最も多い花粉症は、春先に見られるスギ花粉症と言われています(地域差あり)。 スギ以外の花粉により症状を引き起こす場合もあります。 スギ花粉の場合、スギの雄花の中で成長し、2月~4月にかけて飛散のピークを迎えます。大きさは20~40ミクロンです。 ヒノキ花粉による花粉症も増加傾向にあり、飛散予想時期は3月~5月とスギより若干遅くピークを迎えます。花粉の大きさは30~40ミクロンで、スギに比べると少し大きいです。スギ花粉とヒノキ花粉は構造が似ており、スギ花粉症の患者さんの7割はヒノキ花粉にも反応するというデータもあります。
外から帰って家の中にいるときなど、花粉から離れた環境でも症状が続く場合もあります。これは花粉がない状態でも、アレルギーをひきおこす細胞から放出される化学物質が神経や血管を刺激し続けるために症状が続きます。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり等のアレルギー性鼻炎や、目のかゆみ、流涙などのアレルギー性結膜炎が多く見られることが有名ですが、近年は、花粉症は全身性疾患の一つと考えられています。
鼻や目のみならず、気管支粘膜など下気道の感作・刺激によるのどの痒みや違和感、咳や喘鳴、呼吸困難を伴う「気管支喘息」、皮フからの感作・刺激による顔(目の周りなど)、首などの露出部位に赤みやかゆみ・じんましん様のむくみを伴う「花粉皮膚炎」、アトピー性皮膚炎を持つ方の症状悪化もあるので注意が必要です。微熱や全身倦怠感・睡眠障害、新型コロナウイルス感染症で一躍有名になった味覚障害をおこすこともあります。
花粉症の方の中には、果物や野菜を食べると、唇が腫れたり、口の中や喉の痒みやイガイガしたり、呼吸困難をおこす人がいます。 これは「花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)」や「口腔アレルギー症候群(OAS)」と呼ばれ、花粉症の方の10人に1人は発症しているといわれています。スギ・ヒノキ花粉症の方がトマトに反応を起こすことは有名で、トマトのアレルゲン(タンパク質)が、スギ・ヒノキ花粉のアレルゲンと似た構造をもっていることによって、免疫機能が花粉と勘違いをしてアレルギー反応を引き起こしてしまいます(交差反応性)。
スギ花粉によるアレルギー? 春にかけてはスギ花粉の飛散時期ですが、1月頃からはハンノキ花粉の飛散時期でもあります。ハンノキ花粉は、多くの食べ物と交差反応をおこすことが知られています。 バラ科(リンゴ・モモ・ナシ・ビワ・サクランボ・イチゴ)・ウリ科(メロン・スイカ・キュウリ)・ダイズ(主に豆乳)・キウイ・オレンジ・ゴボウ・ヤマイモ・マンゴー・アボカド・ヘーゼルナッツ(ハシバミ)・ニンジン・セロリ・ジャガイモ・トマト果物や野菜のアレルゲンは熱に不安定で、消化酵素に弱く、胃や腸の消化管で容易に分解されるので、アナフィラキシーなど全身の強い反応に至ることは少なく、多くは口や粘膜などの直接触れた場所にだけ症状がでます。
血液アレルギー検査で診断できないことも多く、症状経過や皮膚テスト・他の検査結果もあわせて総合的に判断することが必要です。 血液検査は反応が出ないこともあり、必ずしも症状との関連を示すものではない・年齢によって検査結果や解釈がかわっていくということを理解しながら、カラダ全身の状況に応じて適切に検査を行ない、治療に役立てる必要があるでしょう。
当院では、総合的なアレルギー対策に取り組んでおります。局所の症状だけでなく、併存する合併症にも注意しながら診療を行うよう心がけております。 近年、花粉症を含めたアレルギー診療は大きく様変わりをしてきています。内服薬や局所療法だけでなく、アレルゲン免疫療法(経口減感作療法)や重症花粉症患者さんに対する抗IgE抗体治療(オマリズマブ:ゾレア)の相談も行っております。
花粉症によく似た状態に、『血管運動性鼻炎』があり、自律神経のバランスが崩れ、鼻の粘膜の血管の収縮・拡張が環境に適応できなくなり、症状が起こると考えられています。寒暖差(おおむね7℃以上)のほか、タバコや排気ガスのような化学物質や精神的ストレス等で症状が出る場合があります。
【注意】 症状を良くすると噂されている治療の中に、ステロイドの全身的投与があります。 セレスタミンなどの経口ステロイド薬、ステロイド筋肉注射が代表的なものです。 症状を抑える効果は強力ですが、重大な全身性副作用が生じる可能性があり、生涯にわたる全身的影響を考えた場合、安易に漫然と使用されるべき薬ではありません。 重症の鼻づまり患者さんには、短期に点鼻用血管収縮薬使用を検討しますが、2歳未満の子どもは禁忌(使ってはいけない)であり、6歳未満の子どもにも安易に使用される薬剤ではありません。6歳以上・大人の場合でも、長期連用により薬剤性鼻炎(常に薬を使っていないと苦しくなり、点鼻薬を手放すことができなる依存状態)を引き起こし、鼻づまりをよけいに悪化させる恐れがあります。 『ナファゾリン』『テトラヒドロゾリン』『オキシメタゾリン』『トラマゾリン』『フェニレフリン』などの成分名が該当します。 市販薬はこれらの成分が入っていることが多く、医師からの処方にも含まれることがあります。漫然と薬を使うのではなく、ご自身の過去の治療経過、現在どのような成分の薬を使っているのか、今一度ご確認されてはいかがでしょう? (自己判断での安易な減量や中止は、さらなる体調悪化も起こりうるので、医療機関で相談されることをお勧めします。)
子どもとご家族の健やかな成長を応援するために、小児科かかりつけ医登録による診療を行っております。
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